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スペシャルインタビュー

インタビュー 第1回 浜島直子さん Vol.1

Date:2012.07.17

いつでも新人の気持ちを持って仕事に向き合う!

 「はまじ」という相性で親しまれる浜島さんは、モデルとして、タレントとして30代女性から圧倒的人気を誇る。いつもハッピーオーラに包まれている浜島さんの仕事スタイル、そして夫婦生活についてお話いただきました。
 18歳でモデルデビュー。モデル歴はなんと18年。常に第一線で活躍し続ける浜島さんの心がけていることとは。まずは働く女性としての一面に迫ります。

 「モデルの仕事は、毎月必ず雑誌の発売があるので何年も何年もやっているとパターンが決まってくるんです。夏はTシャツ特集、冬はコート特集とか......。新人のときは新鮮な気持ちで取り組めますが、経験を積んでいくと良くも悪くも予想がついてしまう。それをやっつけ仕事というか、なぁなぁにしちゃうか、それとも経験したことをプラスに活かしていくのか。心持ち次第で変わると思っているので、私の仕事に対するモットーというか、基本の考え方は、毎回"はじめてのつもり"で取り組んでいます。
 例えば、インタビューをしていただくときに、私にとっては同じ質問だとしても、インタビュアーにとっては初めての質問だったりするので、私もはじめての質問という気持ちと謙虚さで答えるようにしています。それに、媒体によって求められているものは違うので、ナチュラルさなのか、ちょっとコンサバなのかというのを自分なりに服装や答え方などで変化をつけるようにしています。初心を忘れず丁寧に!」

いつも笑顔の印象が強い浜島さんですが、ときには壁にぶつかったり、嫌な思いをすることもあるといいます。そのときはどのように対処しているのでしょうか。

「こんな長くモデルとして活動しているんですけど、向いてないんじゃないのって思うこともありますよ(笑)。逆に天職だわ~と思うときもあるんですけど、何年経っても悩みますよ。洋服をキレイに見せたいのにいいポーズがとれなかったり。『世界ふしぎ発見』のロケに行ったときは、うまくインタビューすることができなかったり、リアクション上手にできなかったりしたときに思いますね。
 でも、そう思うってことは、この仕事が好きなんですよね。向上心があるから、そういうふうに悩んだりすると思うんです。興味がないならやめちゃえばいいだけですからね。だから、どうしようかなって思ったときは、次に繋げるチャンスだと思って、ちゃんと悩むようにしています。
 なんでダメだったんだろうって落ち込んでいるときも、どうして落ち込んでいるのかを考えます。原因が見つかると、私はこれが苦手なんだということに気づけるんです。それから、この苦手なことをどうすれば克服できるだろうとか、克服できなくても上手にカバーする方法はないかなと......壁にきちんと向き合うことで解決策にたどりつけるのかなと。
 もちろん、周りの方に相談することもあります。昔から知っているモデル仲間に、『スカートをふわっと見せたかったんだけどうまくできなかったんだよね』って相談すると、『回るようにポーズをとるとふわっと見えるよ』ってアドバイスをもらえたり。うまくレポートができなかったときは、リポーター同士でご飯に行って聞いてもらったりします。
 失敗したとか悲しい出来事があったとかを人に話すことで、深刻だったはずの出来事が違う角度から見るとおいしいネタになるんですよね(笑)。そういうときはちょっと得した気持ちになったりします」


 モデルという枠にとらわれずさまざまな仕事にチャレンジする浜島さん。新たな挑戦だったという『世界ふしぎ発見』の"ミステリハンター"のお仕事。世界各国を訪れリポートすることで、たくさんの発見があったと話してくれました。

「40カ国以上の国を訪問していますが、自分の価値観がまったく通じないなと感じました。自分はこうあるべき、こうしなくっちゃというその価値観に縛られていたんだなということに気がついたんです。
 こうでなきゃダメって思っている感覚をそのまま持っていくと、旅の間中ずっと苦しんですよ。例えば食べ物だったら......虫を食べる国がありますよね。なんで虫なんて食べるんだろうって、そんなの食べなくてもいいじゃんと思っていたんですけど、それがご馳走だったりする。水もそうです。あ~水がないから3日間もシャンプーできないって思ったり。だけど、この国ではお風呂は1ヶ月に1回。頭洗わないんだったら、その分睡眠が長くなるって。そう思うことでストレスも減って、より旅が楽しくなる。
 捉え方次第で物事って変わってきますよね。そんなふうに考えられるようになったのも、いろんな国に行って、いろんな民族や文化にふれあったからこそだと思っています」



夫婦円満の秘訣は食卓を囲むことにあった!

 ミステリーハンターとしての仕事が楽しくなりはじめた頃、3年目を迎えた結婚生活にも変化が訪れます。

「基本的には、私の仕事を応援はしてくれているのですが、ミステリーハンターは2ヶ月に1回のペースで海外ロケに行くんです。そして、1回のロケは約2週間。
 そんな生活がはじまったある日、『また、ロケに行くの?』と言われたんです。私も若かったし、仕事も楽しくて外に出たい時期だったんですね。だけど、計算してみたら1年のうち約3ヶ月ぐらい家にはいないんですよ。仕事は辞めたくない、彼のことは好きだから一緒にいたい。そこで私が提案したのは、仕事を減らすっていうことではなく、いったん夫婦はやめて恋人に戻ろうってことなんです。
 彼の話を聞いていると、『夫婦なのに一緒にいられないなんて夫婦じゃない』って、夫婦という言葉に縛られている気がして。
 もしも恋人だったら1ヵ月ぶりに再会したとしても、『元気だった? 会えて嬉しい!』って、会えた貴重な時間を充実させると思うんです。だけど、夫婦だと一緒にいられないことにばかり引っ張られて、『1ヵ月も会えなかったね』ってなる。恋人のほうがポジティブに捉えられると思ったからそう提案したんですよ。そうしたら彼が、『なるほど、ごめんね。君がやりたいことをもっと応援するべきだった』って言ってくれて......なんだか、彼のほうが女性らしい考えで、私のほうがドライですよね(笑)。
 私も、彼がそこまでストレスに感じているとは思っていなかったので、家にいないときでも彼を気遣える方法がないかなって考えました。そこで思いついたのが作り置きです。
2週間のロケに行く前日は、ハンバーグやカレーを作ってジップロックで冷凍しておくんです。お弁当や外食に飽きたときに、解凍して食べられるように。頑張って10食分ぐらい作るんですけど、彼がすごい喜んでくれて。ロケに向かう私に『いってらっしゃい』って言ってくれるようになったんです。
 彼が笑顔で見送ってくれることで、ストレスなくロケに集中できるようになって、大変だけどやってよかったなと思いました。今でも無理なく続けています」

 問題が発生したときは、穏やかにポジティブに捉えることで、関係性が改善されるといいます。今では、自然と家事の分担もできたそうです。

「そうなんです。彼は掃除機担当なんです。新婚当時に、私が洗濯物か洗い物をしたときに彼が掃除機をかけてくれていたんですけど、そのときにめちゃくちゃほめたんです。『ありがとう! 助かる~』といった感じで。そして、私は彼が掃除機をかけている間に別の家事を済ませて『これが終わったらでかけようね~』という感じでやっていったら、掃除機担当は彼になりました。
 私たちはふたりとも仕事をしているので、ふたりで家事をするほうが効率いいと思うんです。特に話し合ったわけではないですが、自然と仕組みができていったという感じですね。
 家事以外でも、彼が入れてくれるコーヒーはとてもおいしいので彼はコーヒー担当でもあります。私は紅茶担当です。得意分野をやっていったら自然と分担ができていたという感じです」


いつもカバンに入っている必需品をチェック! 待ち時間の過ごし方は読書。「小川洋子さんや村上春樹さんが好きです」。むくみ防止のソックスやロケのときに活躍す日傘はマストアイテム。


「このポーチは友人が作ってくれたもので、とても気に入っています」。そのポーチの中には、マスカラなどのアイメイク道具やリップクリームなどをイン!

そして、浜島さんは結婚13年目にして気づいたことがあるそう。

「そうなんです! それは......許せる女が幸せな女だということです。
 最近、彼に対して怒った出来事が、デジャブかなって思うぐらい、以前にも同じような出来事が起こっていて。何年も前のことをいまだに覚えていることに気が付いたんです。そのときに許せているつもりだったのに、ねちねちと覚えている私はなんて不細工なんだろうって。これは不幸なオーラが染み付いているに違いないって思ったんです(笑)。
 そのときに、本当の意味で許すということを覚えました。相手を許すということは、自分も許すことにつながるんだなと。自分がしたことは良くも悪くも自分に返ってくる。それは夫婦生活だけではなくて、仕事もそうですよね。
 この先ずっとパートナーとは一緒にいるんですよね。子どもができても、いつか自分のパートナーを見つけて旅立っていく。結局最後に残るのは夫婦。そういう意味でも、パートナーを大切に思うことは必要。夫は、私のことをとても大切にしてくれています。まるで仙人のように(笑)」

 お互い仕事が忙しくなり、時間を共有することが難しくなるときもある。そういうときでも、1日に1食は一緒に食べることを心がけているそうです。

「私が外で食べて帰ったとしても、家で彼の食事につきあうとか。同じ空間にいるようにしています。
 食べたり飲んだりしていると話が弾みますよね。今日はこんなことがあったよとか、すごくおもしろい人と仕事したんだとか......それがうまくいく秘訣かも!」

次回「インタビュー 第1回 浜島直子さん Vol.2」は、7/24(火)配信です。
 


Profile

「はまじ」の相性で親しまれる人気モデル。「LEE」の専属モデルを務めるほか、「世界ふしぎ発見」(TBS)のミステリーハンターとしても活躍中。1999年に映像ディレクターの阿部氏と結婚。初のライフスタイル本「はまじのはじまりA to Z」(集英社)を発表し、話題を集める。
http://www.okazaki-models.co.jp/naokohamajima/


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